
本記事ではBMPCC4K/BMPCC6K/BMPCC6K Pro/BMPCC6K G2を初めて購入した初心者の方向けに、設定と使い方を解説しています。
私はBMPCCのシネマカメラを約2年使用しているのですが、初めてBMPCCを購入したときに使い方が全くわかりませんでした...。
他のメーカーとの使い方が全く違うので、何がわからないかもわからないという状況でした...。
本記事はBMPCCを買ったけど使い方がわからない...という方が意外と多いのかなと思い今回この記事を作成しています。
必ずBMPCCで設定すべきポイントのみを初心者の方向けに解説しています。
BMPCCのシネマカメラを購入して、最初に見たら役に立つような記事としていますのでぜひ参考にしてみてください。
BMPCC4K/6K/6K Pro/6K G2の設定と使い方
それでは、実際に私が設定している内容をもとにBMPCCの設定内容を一つ一つ解説していきます。
LCDモニター設定
まずはBMPCCのLCDモニター設定を解説していきます。
LCDモニターとは、BMPCCのカメラのモニターのことを指しています。
LCDモニターオプションでは、ゼブラ、フォーカスアシスト、フレームガイド、グリッド、セーフエリアガイド、フォルスカラーなどの動画撮影における基本項目を設定できます。
ゼブラ
ゼブラは、設定した露出レベルを越えた箇所にシマシマ模様の斜線が表示されるので露出調整ができます。
例えばゼブラを100%に設定すると、完全に露出オーバーのエリアを確認できます。この機能は、固定された照明条件で最適な露出を設定する際に役立ちます。
スライダーを左右にドラッグするか、あるいはゼブラレベルパーセンテージの左右にある矢印ボタンをタップして、ゼブラが表示された露出レベルを設定します。
私はゼブラを80~100%で設定しています。
フォーカスアシスト
フォーカスアシストではピントが合っている部分を調整できます。
フォーカスアシストレベルを設定するには、タッチスクリーン下側のスライダーで調整できます。私はフォーカスアシストを80~100%で設定しています。
フォーカスアシストの最適なレベルは撮影の種類ごとに異なります。例えば人物にフォーカスを合わせる場合は、フォーカスアシストのレベルを上げることで顔のディテールを際立たせることができます。
フレームガイド
フレームガイド設定は、LCDタッチスクリーンのフレームガイド表示を切り替えます。
BMPCCのフレームガイドには、映画やテレビ、オンライン規格のアスペクト比が含まれます。
スライダーを左右にドラッグするか、現在選択されているアスペクトレシオの横の矢印ボタンをタップして、使用したいフレームガイドを選択します。
私はシネマスコープで撮影することが多いので、2.35:1で設定しています。
グリッド
グリッド設定では、3x3グリッド、水平メーター、十字線、ドットの表示を切り替えを設定できます。
グリッド設定をすると撮影がラクになるので撮りたい構図が撮りやすくなるので必ず設定してください。
私は綺麗な構図を撮るためにも、3x3グリッドと水平メーターを設定しています。
3x3グリッドは縦横各2本のラインで画面を均等に3分割する3x3グリッドを表示します。
水平メーターは垂直かどうかを確認できます。
フォルスカラー
私はフォルスカラーをほとんど使用していないのですが、一応説明しておきます。
フォルスカラーは、イメージに応じて異なる露出値を様々なカラーで表示します。
例えば、明るめのスキントーンに最適な露出はピンク、暗めのスキントーンはグリーンで表示され、人物を撮影する際はピンク/グリーンのフォルスカラーをモニタリングすることで、スキントーンで一貫性のある露出を維持できます。
スクリーンの明るさ(SCREEN BRIGHTNESS)
スライダーを左右にドラッグして、BMPCCのタッチスクリーンの明るさを調整できます。
フレーム/秒(FPS)
「FPS」インジケーターは、現在選択しているフレーム/秒を表示します。
フレームレート設定は、23.98、24、25、29.97、30、50、59.94、60fpsの8つに対応しています。
あなたが作りたい映像に合わせてFPSは設定してください。
シャッター(SHUTTER)
シャッターは、シャッタースピードを意味します。
FPSの2倍の数値が最適なシャッタースピードとなりますので、FPSに合わせてシャッタースピードも設定してください。
アイリス(F値)
アイリスとは、絞り・F値のことです。
私は人物撮影の時は、F値を2以下にして、風景撮影の時はF値を8~10にすることが多いです。
ISO
ISOを上げすぎるとノイズが出てしまうのではできるだけ低く設定しており、MAX3200くらいまでにしています。
ホワイトバランス(WB)
ホワイトバランスのインジケーターをタップすると、様々な照明条件に適合するようカメラのホワイトバランスおよびティントを調整できます。
BMPCCではホワイトバランスは太陽光、白熱電、蛍光灯、照明、曇りから設定できるので、撮影シーンに合わせて設定しています。
・太陽光 (5600K)
・白熱電球 (3200K)
・蛍光灯 (4000K)
・照明 (4500K)
・曇り (6500K)
ヒストグラム
カメラのタッチスクリーンの左下にヒストグラムが表示されているので、私は主にヒストグラムを見ながら撮影しています。
ヒストグラム表示の左側はシャドウ(ブラック)で、右側はハイライト(ホワイト)です。
ヒストグラムの左右の端がなだらかに下降せず、急に途切れている場合、露出オーバーになっていたり、露出が少なすぎています。
撮影シーンによって最適な露出は異なるので、明るいシーンではヒストグラム表示が全体的に右側に来るようにして、暗めのシーンではヒストグラム表示が全体的に左側に来るようにしています。
録画可能時間
カメラにCFastカード/SDカードを挿入、あるいはSSDを接続している場合、録画可能時間が表示されます。
録画可能時間は分単位で表示され、選択したフレームレートやコーデックにより変わります。
カード/ドライブの録画可能時間がおよそ5分になると、インジケーターの文字が赤くなり、残り2分を切ると点滅します。カードやドライブの容量が一杯になると「フル(FULL)」と表示されます。
BMPCCは容量が大きすぎるので、SSDカードの500GBもしくは1TBの使用をおすすめします。
私はSamsungのT5 Portable SSDを使用しています。
オーディオメーター
オーディオメーターは、内部マイクを使用している場合はチャンネル1と2、外部オーディオを接続している場合は外部オーディオのオーディオレベルを表示します。
ダッシュボード
メニューボタンを押すとカメラのダッシュボードが開きます。このタブ分けされたメニューには、タッチスクリーンからはアクセスできない設定があります。
設定は、機能ごとに「収録(RECORD)」、「モニター(MONITOR)」、「オーディオ(AUDIO)」、「セットアップ(SETUP)」、「プリセット(PRESETS)」、「LUT(LUTS)」タブに分かれています。
各タブには複数のページが含まれており、カメラのタッチスクリーンの端にある矢印をタップするか、左右にスワイプして切り替えます。
収録設定タブ
Blackmagic RAWまたはApple ProResのどちらかのコーデックで収録ができます。
解像度の選択肢もたくさんあります。高い解像度の場合は、画質はいいのですが、データの容量が大きいてんとパソコンのスペックが低いとフリーズしてしまうので注意が必要です。
私はBlackmagic RAWのコーデック、固定ビットレート8:1を選択し、6K 2.4:1で収録しています。
ダイナミックレンジ
BMPCCのダイナミックレンジ設定は3つあります。
- Film
- Extended Video
- Video
私はBMPCCのダイナミックレンジはFilmを使用しています。
「Film」設定は、Logカーブを用いてビデオを収録します。
Filmは、最大のダイナミックレンジを維持しており、DaVinci Resolveのカラーグレーディングソフトウェアの能力を最大限に活用できます。
「Extended Video」設定は、Blackmagic Wide Gamutに基づいており、コントラストと彩度が適用されています。
「Video」モードとの最も顕著な違いは、プリントフィルムの 特徴であるマゼンタ/グリーン軸の彩度が少ないイメージとなることです。
「Video」設定は、そのままの納品やポストプロダクションの作業が最低限で済む、高 コントラストかつ高彩度のルックでの収録に最適です。
この設定はRec.709を使用し、 ハイライトが滑らかにロールオフします。これは、正確な開始点と同時に、美しいガンマ カーブを得るのに適したオプションであり、必要に応じてグレーディングも行えます。
ファイルにLUTを適用
ファイルにLUTを適用すると、モニターがLUTを適用した状態の色味になるので私はLUTを適用して撮影しています。
モニター設定
モニタータブでは、BMPCCのLCDタッチスクリーンおよびHDMI出力のステータステキスト、オーバーレイ、その他のモニタリングオプションを調整できます。
LCDモニターオプションの部分で設定できるのでこの部分は使用していません。
オーディオ設定タブ
オーディオタブでは、カメラのオーディオ入力およびモニタリング設定の調整が可能です。
また、ゲインコントロールなどの様々な設定を調整できます。
オーディオタブは基本デフォルトの状態の設定としています。
セットアップ設定タブ
セットアップでは、基本はデフォルトとしており、フリッカーの生じないシャッターのみ設定しています。
「50Hz」または「60Hz」をタップして、撮影を行なっている地域に適した周波数を設定します。東日本が50Hz、西日本が60Hzです。
まとめ
BMPCCの設定を解説させていただきました。
BMPCCを買ったけど使い方がわからない...という方向けにこの記事を作成しました。
私自身最初に購入して全く使い方がわからなかったので、そういった方がいるのではないかと思い、なるべくわかりやすいように心がけて記事を作成したのですがいかがでしたでしょうか。
ぜひ参考にしてみてください。